2008年8月29日金曜日

デートDV防止教育@北海道大学


7月に北海道大学の共通教育科目「私たちの世界:ジェンダーを考える」でデートDV防止教育を実施し、その受講学生のアンケートと理解度ミニテストの結果が手元に届きました。講義タイトルは「ジェンダーとデートDV〜対等な関係を築くために〜」。通常の防止教育よりジェンダーにより軸足と視点を置いた内容構成で、男女約40人の学生たちとデートDVの構造と防止策について一緒に考えました。

学生の理解度は高く、「自分には関係ないと思っていたデートDVを身近な事として受け止められた」「ジェンダーに基ずく偏見へのアンテナを鋭くしていきたい」「デートDVの構造がよく分かった」といったコメントなど、学生たちへ何らかの「気付き」を与えられたことを嬉しく思いました。

今後の防止教育の内容充実につながる活発な質疑があり、その全てが重要でこちらにとっても意義ある講義でした。

「上下や主従関係の中に幸せを感じる人たちにはどうするのですか」という提起もありました。これは「対等な関係が望ましい」とするデートDV防止教育の前提への重要な問いかけです。
「法律に反しない限り人の言動は個性として捉える考え方もある」、という暴力の種類と定義に関わる提起もありました。

今、こうした疑問や提起に実例を織り交ぜてしっかりと対応していく、言語化作業の真っ最中です。